新入社員パワハラあるある

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新入社員にパワハラ研修は必要!? 

遅刻の連絡はLINEで。昭和な上司に叱られる!?

先輩A子
「どうして朝、遅刻しそうなら、会社に電話してこないのよ!」
「言ったじゃない。新人だからってね。もう立派な社会人なんだから」
「電話くらい しないさいよ。みんな、心配するでしょう!」

新人B男
「あの、先輩のラインに送ったんですけど」

先輩A子
「LINE?」

新人B男
「はーい。あと一応、会社の公式LINE@にも送ったんですけど」
「誰も 読まないんすかね」

先輩A子
「あのね、ウチの会社は、 LINEじゃなくて電話ってルールなの」
「声色を聞けば、前の日に飲み過ぎたとか、具合が悪いか 分かるわよ」
「だから、LINEじゃなくて、電話が大事なの」

 先輩A子
「ところで今朝は、どうして電話してこないの?」

新人B男
「あの、声がどうしても出なかったので」

先輩A子
「声がでない?」
 「何言ってんのよ。このすっとこどっこいが!」

新人B男
「すっとこどっこい!?」
「先輩、生まれて初めて聞きました。」
 「意味わかんないけど、マジ、ウケる」

先輩A子
「あなたが1時間も遅刻したせいで、朝から電話応対でバタバタ!」
「こっちは、てんてこまいだったのよ!」

新人B男
「て、てんてこ舞?」
「先輩、なんで朝から踊っているんですか?」
「てんてこ舞!? てか、マジ面白くないすか?  俺も踊れます?」

先輩A子
「あのね、こっちは忙しくて怒ってんの!!」

新人B男
「でも、まじウケる。てんてこ舞!」
「今日の先輩かなり面白いっす」

先輩A子
「もうー、わかった、わかった。早く仕事に戻りなさい!」

新人B男
「了解っす!勉強になりました! 」

先輩A子
「あ、そういえば、なんで彼今日遅刻したんだっけ」
 「あーあ、もういいや。今年の新人の指導、面倒くさい」


最近の新入社員の遅刻の連絡についての実話です。

    LINEでのビジネスの会話は既に当たり前の時代ですが、これまた、業種業界、地域、社風によっては「絶対電話主義」だったりと、過渡期は過ぎていると思いますが、まだまだ日本全国の会社の間には相当な温度差を感じます。LINEでの連絡の抵抗は、世代差というよりも社風やリテラシーや、使う人の価値観にも相当左右されるので、これまた会社としてルールを決めないと以外にも、朝から揉めることが多いようです。
    特に、電話に抵抗がある世代だけに、新人にはしっかりとルールを理解させておかないと現場は混乱のもとかもしれません。

 余談ですが、毎年春のビジネスマナー研修後でも、勇気を振り絞らないと会社の代表電話を他の人に取り次ぐことが出来ない人、 社名と自分の名前を名乗ることで精一杯で、要件も聞けずにおどおどしている人の話をよく聞きます。
 固定電話が自宅から消え、スマホで直接自分に電話が着信するのが当たり前の時代に、自分の名前を名乗ることや、同じ職場の上司に電話を取り次ぐということが出来ない若手は、これからも確実に増えていくと思います。
     しかしながら、そうも言っていられませんので、しっかりとビジネスマナー研修で学習し、恥をかきながらも、場数を踏むことで成長し、いつの日か思い返せば笑い話になるくらいに昇華して欲しいものです。

「すっとこどっこい」知ってますか?

 先ほどの実例ですが、もし、新人のB男さんが「すっとこどっこい」の意味を知っていたら、先輩は「それって、パワハラですよね!」と言われたかもしれません。彼は、その言葉の意味を知らない為に、怒るどころか、テンション高めに喜んでいます。先程の二人のやりとりを聞く限りでは、先輩は「馬鹿野郎」の意味で使っています。(実話でしたので、本人に聞きました)。もちろん、すっとこどっこいも、場面や関係性、言葉の用い方や文脈によっては、「馬鹿野郎」や「間抜け」という意味としては使われませんので、そのまま受け取るのも禁物ですが。  

「すっとこどっこい」はあくまでたとえなのですが、実は、この言葉の意味を正しく知る、正確に学ぶということが、いかにハラスメントを理解する上で大切かをすでに新入社員から伝える必要性があるのです。

「ツイッター感覚で上司にパワハラを訴える」

  最近、新入社員のハラスメント研修を行います。彼らに「コンプライアンスって知ってますか?」と質問をすると6割程度の方が手を上げますが、意味を尋ねるとやはり圧倒的に多い回答が「法令遵守」の4文字です。それ以上上司が期待するような答えは少ない状況です。
 一方で、セクハラ、パワハラって知っていますか?と質問をすると、9割の方がどの企業でも手が上がるのです。その意味を尋ねると、テレビのワイドショーや、週刊誌で知った芸能界や政治家の話を嬉しそうに事細かく紹介してくれます。

       一方、現場の管理職からは次のような声が聞こえてきます。「最近の若手は、自分の意にそぐわない仕事を与えられたり、仕事に不平不満を感じると、すぐに「それって、パワハラですよ」って言ってくるんです。ある若手は「これ以上、僕に急に仕事をふると、パワハラで訴えますよ」と歯向かってきたと、その上司は嘆いていました。
     10年前に比べてそのような上司の声が明らかに多く聞こえてくるようになったと実感しています。これでは、パワハラに腰がひけて、部下育成を面倒くさいと思う管理職が増えても仕方がないと思います。

     反対にこんな事例もありました。 数分前まで事務所で雑談をしていた新人から、帰宅後に、LINEで相談がきたというのです。「なんでそんな大事な相談事をさっきまで一緒にいたのだから直接言えないの?」と聞いたら、「言えないことだからLINEじゃないんですか?部下の相談に乗ってくれない、無視するというのはパワハラじゃないですか?」と新人は言います。「これは後輩からのパワハラでしょうか?」といった先輩の相談。双方の苦悩は続きます。このように正しい理解がないままで言葉の応酬が続くと、本質が見えなくなっているのです。

     挙げ句の果てには、入社式からの数か月の研修期間中に、なんと既にLINEで複数のグループが形成され、すでに、新人同士での陰湿ないじめが行われていた実態もあります。これも立派なパワハラであることを理解させないといけませんし、学生気分の延長線上では困るのです。残念ことに、それが引き金で新人が退職しましたが、人事部の方は最後になって、やっと理由を突き止めたという悲しい話もありました。きっかけは他愛もないことかもしれないのでしょうが、看過できない問題であることに無自覚なのです。

「仕事の不平不満程度でパワハラ言うな!?」

 ここだけの話、新入社員にパワハラを理解して頂く大切なポイントは次のような内容です。セクハラ、パワハラの定義を説明した上で、ハラスメント行為は、ご自身が勤めている会社の就業規則の懲戒に当たる行為であることを納得して頂きます。
     もし、自分が普段、何気なく「それってパワハラですよね!」といったら、あなたの上司は就業規則違反を行っていることと同義ですから、本当にあなたの上司は懲戒に当たる行為をしているのか、それとも、単にあなたの仕事への不平や不満なのか、一旦よく考えてからパワハラという言葉を使うようにしてください、とお伝えしています。
     パワハラ、セクハラというインパクトの強い四文字が非常に安易に使われる時代だからこそ、言葉の持つ正確な意味を早いうちから理解してもらうことが大切であると私は思います。 

      仕事では、「どうせお前は経験が浅いんだからそんなことも知らないのか」と見下している価値観の上司はお目にかかりますが、「どうせお前は経験が浅いんだからパワハラという言葉の意味も知らないのか」と言ってくる上司には私はまだお目にかかったことはありません。

 新人の皆さん自信をもってください。上司も正確な知識を持っている人は多くはありません。ハラスメントの正しい知識を早めに学ぶことで、自分や会社を守るため、そしてセクハラ、パワハラをいつか堂々と正しく使えるような場面が来るときに備える事もできるのです。

ハラスメント研修企画会議 主宰 藤山晴久
 
株式会社インプレッション・ラーニング  代表取締役、産業カウンセラー。立教大学経済学部卒。アンダーセンビジネススクール、KPMGあずさビジネススクールにて法人研修企画営業部門のマネージャーとして一部上場企業を中心にコンプライアンス、ハラスメント研修等を企画。2009年株式会社インプレッション・ラーニングを設立。起業後、企業研修プランナーとして「ハラスメントの悩みから解放されたい」「自分の指導に自信を持ちたい」「部下との関係性をよくしたい」……といったハラスメントにおびえながら部下指導に悩む管理職に年間200件のセクハラ、パワハラ研修を企画し、研修を提供。会社員時代の研修コンテンツでは決して企画することが出来なかった 「グレーゾーン問題」に特化したハラスメント研修を日本で一早く企画し実施。 起業後10年間で約2,000件、約30万人以上に研修を実施してきた。

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