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“こんど”が部下を潰す!?~西武線の電光掲示板が教えてくれた、4月の職場で起きている認識のズレ~

春、4月。
新しい環境に飛び込んだばかりの人たちが、今日も職場で立ち止まっています。
上司の言葉が、届かない。

SNSで話題になったコトバの“違和感”

西武線の電光掲示板に、こんな表示があるそうです。
「こんど」「つぎ」「そのつぎ」「そのあと」
この表示をめぐって、SNS上で話題になっていました。

こんな声が上がっていました。

「『こんど』と『つぎ』は同じ意味に思える。関西人には納得しづらい表示だ」

「関西人からすると、この『こんど』という言葉には非常に違和感がある」

「日本語を学んでいる外国人にとっては、パニックになりそうな難解さだ。英語表記の方が直感的に理解しやすい」

「関東は路線の枝分かれが多く、電車の行き先が多様だから表示が複雑になる。案内を作る側も大変なのだろう」

「関西の表記に慣れていると、『そのつぎ』と『そのあと』のどちらが先に来るのか判別しにくい。もっと直接的な表現はなかったのだろうか」

記事を読んで、ふと考えました。
関西の鉄道は違います。「先発」「次発」。漢字二文字で終わり。
誰が見ても迷いません。
関東の人には「当たり前」の表示が、関西の人には「バグ」に見える。
悪意はありません。ただ、前提が違う。それだけで、言葉は機能しなくなります。

あなたの職場でも、毎日起きている

これ、職場で毎日起きています。

「なるはやで」
「いい感じにまとめて」
「こんど、やっといて」
「適当にやっておいて」
「ざっくりまとめておいて」
「早めに確認しておいて」

上司にとってはすべて、意味の明確な指示です。しかし新入社員には、解読不能
暗号です。

「なるはや」は今日なのか、明日なのか。
「いい感じ」はA4一枚なのか、十枚なのか。
「こんど」は今週中なのか、今月中なのか。

この「言葉のズレ」は、職場ではこうなります。

上司は「今日中」のつもりでした。
部下は「今週中かな」と受け取りました。
締め切りが過ぎました。
「なんでやってないんだ」
「常識で考えろ」
この瞬間、それはもう指導ではありません。

能力の問題ではない。言語のバグだ。

新入社員はまだ、その会社の「言語プロトコル」を持っていません。
「こんど」が何時を指すのか、「いい感じ」がどこまでを意味するのか、
知る手がかりがありません。

それでも仕事は進めなければならない。だから新入社員は毎日、文脈から
推測し、空気を読み、恐る恐る動きます。

そしてズレが起きるたびに叱られる。
最初は「次は気をつけよう」と思います。次第に「何をやっても怒られる」
に変わります。やがて「自分には向いていないのかもしれない」になります。

人は、悪意より無自覚なズレで壊れます。
静かに、じわじわと。

解決策は、難しくない

「なるはや」を「今日17時まで」に変える。
「いい感じ」を「この3点を入れたA4一枚」に変える。
「こんど」を「明日の午前中まで」に変える。

それだけでいいのです。

ただし、一方的に決めるだけでは足りません。
「この仕事、何のためにやるんですか」という問いを歓迎できるか。
その問いに答えられるか。

言葉をすり合わせることは、関係性をすり合わせることです。

ハラスメント防止とは、ズレを放置しないことだ

ハラスメント防止とは、怒らないことだけではありません。
世の中のハラスメント防止セミナーで解説している内容も大事ですが、

ズレを放置しないことです。

「こんど」がいつなのか。「いい感じ」がどこまでなのか。
その確認を「面倒くさい」と思った瞬間に、誰かが静かに壊れ始めます。

西武線の表示を見て笑った人も、職場では「こんど」を連発しているかも
しれません。

自分の言葉が、相手には「バグ」に見えている可能性。

その前提に立てるかどうかが、4月の分岐点です。

出典・引用元
本記事の執筆にあたり、SNS上の以下の議論を参照・引用しました。

出典元: Togetter(トゥギャッター)
記事タイトル: 「こんど」「つぎ」はどっちが先なのか…西武線の案内表示の時制がわかりにくい、特に「関西人には納得できない表示」だそう
URL: https://togetter.com/li/2681749
参照日: 2026年4月5日

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この記事を書いた人

藤山晴久
株式会社インプレッション・ラーニング 代表取締役
ハラスメント研修プランナー/講師/産業カウンセラー
企業の管理職が「ハラスメントを恐れて部下指導ができない」という悩みを解決する研修を専門とする。
アンダーセンビジネススクール、KPMGあずさビジネススクールにて法人研修の企画営業マネージャーとして、一部上場企業を中心にコンプライアンス研修、ハラスメント研修を企画。
2009年、株式会社インプレッション・ラーニングを設立。
企業研修プランナーとして、管理職向けハラスメント研修を中心に活動し、研修講師としても登壇。
年間約200件の研修を企画・実施し、これまで約30万人以上が受講。

特に「これはパワハラなのか?」という企業現場で最も悩みが多い
ハラスメントのグレーゾーン問題に特化した研修を日本でいち早く企画・提供。
「ハラスメントにおびえて部下指導ができない管理職」を支援することをテーマに、企業研修・講演・執筆活動を行っている。
立教大学経済学部卒
産業カウンセラー

最後までお読みいただきありがとうございました。

 ハラスメントは、特定の個人だけの問題ではありません。
社会の変化、世代間の違い、そして組織の文化の中で生まれるものです。このブログでは、社会・組織・個人という三つの視点から、
ハラスメントの背景や構造について考えています。
職場には、「わかっているはず」という思い込みや、
言葉にしなくても伝わるはずだという空気があります。
しかし、ときにそれは人を追い詰める
「以心伝心の暴力」 になることもあります。
このブログでは、そんな職場にある“見えにくいズレ”をほどきながら、
よりよい対話と関係を生み出すヒントを発信していきます。
職場の「わかっているはず」を、言葉に変える。
そんな思いで、このブログを書いています。

#パワハラ防止
#アンコンシャスバイアス
#新入社員育成

その間違い、笑うか拾うか ― 「100万回死んだねこ」で本を探したら、図書館員に笑われた話 ― その裏にある、職場の””あるある””問題

「すみません、『100万回死んだねこ』ってありますか?」
図書館のカウンターで、そう尋ねた利用者がいたそうです。
正しくは『100万回生きたねこ』。
でも、この”覚え違い”、めちゃくちゃわかりませんか?

福井県立図書館が記録した「覚え違いタイトル集」が最高すぎる

『100万回 死んだねこ 覚え違いタイトル集』(福井県立図書館 編/講談社文庫)


この本、図書館カウンターで日々繰り広げられる”うろ覚えタイトル”との格闘を、愛情込めてまとめたものなんです。

他にも:
• 『おい桐島、お前部活やめるのか?』→ 正解:『桐島、部活やめるってよ』
• 『渋谷に朝帰り』→ 正解:『渋谷に里帰り』

どれも惜しい! けど、なんかわかる!(笑)

福井県立図書館の職員さんたちは、こうした覚え違いを「おもっしぇー!」
(福井弁で”おもしろい”)と笑いながら、丁寧に対応してきたそうです。

バカにするでもなく、見下すでもなく。ただ一緒に笑って、正解にたどり着く。
この姿勢、実は職場の人間関係にめちゃくちゃ必要なやつじゃないですか?

「思い込み」は、誰にでもある

タイトルの覚え違いも、仕事での勘違いも、根っこは同じ。

人は誰しも、自分では気づかない”思い込み”をしてしまう生き物なんです。

心理学では、これを「アンコンシャス・バイアス(無意識の偏見)」と呼びます。

「こうに決まってる」「普通はこうだ」――そんな無意識の決めつけが、人間関係のすれ違いや、ハラスメントの引き金になってしまうんです。

職場に潜む”思い込み”、あなたも言ってない?

たとえば、こんなセリフ。

• 「電話は若手が真っ先にとるべき」
• 「雑用や飲み会の幹事は、若手の仕事」
• 「子育て中の社員には、海外出張は任せられない」

悪気はないんです。それぞれに理由もある。

でも、この“決めつけ”が積み重なると、相手を傷つけたり、組織の活力を奪ったりするんですよね。

無意識の思い込み、4つのパターン


私の経験上、職場でトラブルを生む「思い込み」には、だいたい4つのパターンがあります

「普通はこうだ」「当たり前だ」 ― 価値観の決めつけ

「どうせできない」「無理だろう」 ― 能力への決めつけ

「そんなはずはない」 ― 解釈の決めつけ

「こうあるべき」 ― 理想の決めつけ

こうした決めつけが重なると、知らず知らずのうちに相手の可能性を狭めてしまうんです。

正解にたどり着くには、”対話”しかない

福井県立図書館の職員さんたちが素晴らしいのは、覚え違いを笑い飛ばすだけじゃなく、「丁寧な対話」を通じて正解を導き出していること。

「『100万回死んだねこ』という本ありますか?」と聞かれたら

「著者はわかりますか?」

「どこで知りましたか?」

「どんな内容でしたか?」

そうやって、少しずつ“本当に探している本”にたどり着く

これ、職場でも全く同じじゃないですか?

「子育て中の社員に海外出張は無理だろう」と決めつける前に、
「出張について、どう考えてる?」と聞いてみる。

すると

• 「今は難しいです」と答える人もいれば、
• 「家族の協力体制が整っているから問題ありません」と言う人もいる。

人の事情も考え方も、聞いてみなければわからないんです。

“思い込み”を責めるんじゃなくて、気づくこと

アンコンシャス・バイアスは、誰にでもあります。

それを”悪”と決めつけるんじゃなくて、
「自分の中にも思い込みがあるかもしれない」と気づくことが大切。

相手との対話の中で、自分の思い込みに気づき、
「あ、そう考える人もいるんだ」と受け止める。

その姿勢こそ、ハラスメントを減らし、職場の信頼関係を強くする第一歩だと思います。

“おもっしぇー”心を、職場にも

覚え違いを「おもっしぇー」と笑いながら、そこに人間の温かさを見いだす。

バカにしない。見下さない。一緒に笑って、正解を探す。

人は思い込みを持つ生き物。
だからこそ、笑いながら、学びながら、互いに理解し合う。

その積み重ねが、信頼と安心の職場文化をつくっていくんだと思います。


本書の最後には、こんな一文。

そして、今回ご紹介した本を探すときはぜひご注意を。
「『100万回死んだねこ』ありますか?」と聞くと、児童書コーナーに案内されるかもしれません。

私も気を付けたいと思います。

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この記事を書いた人

藤山晴久
株式会社インプレッション・ラーニング 代表取締役
ハラスメント研修プランナー/講師/産業カウンセラー
企業の管理職が「ハラスメントを恐れて部下指導ができない」という悩みを解決する研修を専門とする。
アンダーセンビジネススクール、KPMGあずさビジネススクールにて法人研修の企画営業マネージャーとして、一部上場企業を中心にコンプライアンス研修、ハラスメント研修を企画。
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#管理職
#マネジメント
#ハラスメント

その一言、暑さのせいかもしれない ― 最高気温が35度を超えると職場でパワハラが増える!?

 連日続く、今年の猛烈な夏の暑さは私が語るまでもありません。
ここまで毎日のよう暑さが続くとウンザリします。

今回のブログは暑いので、なるべく皆さんが疲れないように短い文章で終わらせたいと思います。決して手抜きではありませんので、予めお断りしておきます。

今日は皆さんにご紹介したい1冊の本があります。

「すごく使える心理学テクニック」 日本事業出版社から出ている心理学では有名な内藤先生のお話を一部ご紹介させて頂きます。

フロリダ国際大学のエレン・コーレンは、ミネアポリス警察の2年間の犯罪データを約3万件、調べる一方、気象情報サービスで気温を調べたそうです。その結果が驚きです。

「気温が高くなると犯罪が増える」ことが分かったのです!

また、デューク大学のリチャード・リラックは、メジャーリーグの約5万試合で、ピッチャーがデットボールを当てる回数と気温の関係を調べていたそうです。

「気温が高くなるほど、ピッチャーはデットボールを当てる確率が高くなる」ことが分かったのです!

大事なことはメンタルコントロールが上手なプロでさえも、気温が高いときにイライラしてバッターにボールをぶつけたくなるとのこと。

おまけに、気温が高い年には、戦争や内戦がなども起きやすいデータもあるようです。

エルニーニョ現象が発生している年には、ラニーニャ現象が起きた年に比べて、政治的な混乱が2倍もおきることがわかったそうです。(コロンビア大学のソロモン・シャン)出典引用 「すごく使える心理学テクニック」日本実業出版社

暑い年には、人の心は 暴力的、攻撃的になりやすいようですが、これは、職場も同じこと。

セルフコントロールもさることながら、職場の温度を快適に働けるように、28度にこだわらずに涼しくすることも、パワハラを予防する大事な対策かもしれません。

人によって暑さ、寒さの感じ方も異なるために、一律に設定することも職場によって難しいと思います。

ただ、頭の片隅に、新しいこれからのパワハラ対策の一つのキーワードに「涼」という言葉を加えてみませんか?

職場で休憩時間に、みんなでかき氷を振る舞うのも一興です。社内行事で、社内盆踊りや社内縁日、夏祭りを実際にやっている会社をみるとうらやましい限りです。

一体、これから、どこまで暑くなるのでしょうか?

是非、この夏お勧めの1冊をご紹介させていただきつつ、
新しい夏のパワハラ対策をご提案したいたいと思います。

2023年の夏に、ビックな問題が大きく回り始めた出来事との因果関係は、
私には分かりません、、、

どうぞ、みなさま、ご自愛ください。

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藤山晴久
株式会社インプレッション・ラーニング 代表取締役
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#パワハラ
#ハラスメント
#管理職

きれいな言葉ほど、届かない ― イタタ。学生の「いじめ・自殺防止ポスター」が心に刺さった。脱!マンネリ!会社のハラスメント防止啓発ポスター

そのハラスメント防止啓発ポスター、あなたの心に本当に刺さりますか?

 厚労省の調査からも、学生の自殺が依然と減らない傾向ですが、会社におけるハラスメントや組織的不正が引き金となり、命を絶つ人も決して少なくありません。
そのようなコンプライアンス上の最悪のリスクを防止するための啓発のポスターに、多くの会社は時間とお金を投資します。
各社コンプライアンス浸透の活動として、ポスターは標語を行う会社は10年前に比べて増えた印象です。
 気になるのは、色々なポスターを拝見しても、なぜ「心に刺さらないんだろう」当たり障りのないテイストのポスターを見るたびに、私はモヤモヤを感じます。

 ある日、ネットで偶然見つけ、釘付けになった作品の1枚です。ご覧ください。

 これは、NPO法人「再チャレンジ東京」いじめ・自殺防止国民運動本部が主催している、学生の皆さんが書いた学校のいじめ自殺防止のポスターです。第8回いじめ・自殺防止コンクール受賞作品です。(本部の平林代表、掲載許諾済)

職場に貼っても届けたいメッセージは同じ

皆さんがご覧になってどのように感じるか、受け止め方は様々かと思います。
大事な点は、学生の方が作成したポスターを職場に貼っても、まったく違和感がないのです。素直に、大人も見習わなければいけないなと感じます。

ハラスメント防止の最悪のリスクを未然に防ぐためのポスター。

どこまで本気で、人の心をうつものがつくれるのか?
大人も見習わなければなりません。
どうしても「忙しい」という言葉を使いがちですが、ある方がこんなセリフを言っていました。
「あなたは、『忙しい、忙しい』というが、一国の総理大臣よりも忙しいのか。
逃げるなよ」

忘れられません。

さあ、新年度を迎えます。

今年も皆さんの職場では、どんなポスターが出来上がるのか楽しみです。

NPO法人のHPには過去の、心打たれる受賞作品の数々が掲載されています。 是非、ご覧ください。あなたも、何か気付きがあるかもしれません。

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#パワハラ
#ハラスメント
#管理職

電信柱が高いのも郵便ポストが赤いのもみんなコロナのせいなのよ?!

最近、企業からこんな声が聞こえてきます。

「『売上が上がらないのは、全部コロナのせいだから、別にそこまで頑張って働いても仕方がないですよ』」との一転張りで、なかなか動かないんですよ』」と困った社員に嘆く上司。

「こんなに感染者数が増えているにもかかわらず、出社を命じる会社の考えはおかしいと思います。もし、出勤中に感染したら責任をとってくれるのですか? 絶対にリモートワークで私は対応します」と断固出社を拒否する社員に頭を抱える上司がいます。
頭の痛い状況です。

今回は、こんな他責の部下が周りにいる上司のあなたに、終末医療を専門に行っている医師から教えてもらったある「詩」をご紹介したいと思います。

すでにご存じの方も多いかと思いますが、南北戦争の時にケガをした1人の兵士が病院の壁に書いたと言われており、現在もニューヨークにあるリハビリステーション研究所の受付の壁に、ある無名兵士の詩として刻まれているとのことです。

ある無名兵士の詩  

「大きなことを成し遂げるために 強さを与えてほしいと神に求めたのに 
 謙遜を学ぶように 弱さを授かった」

「偉大なことができるようにと 健康を求めたのに
よりよきことをするようにと 病気を賜った」

「幸せになろうとして 富を求めたのに
賢明であるようにと 貧困を授かった」

「世の人々の称賛を得ようとして 力と成功を求めたのに
得意にならないようにと 失敗を授かった」

「人生を楽しむために あらゆるものを求めたのに
あらゆるものをいつくしむために 人生を授かった

「求めたものは一つとして与えられなかったが 願いはすべて
聞き届けられた 私はもっとも豊かに祝福されたのだ」

あなたは、不自由と感じている今の働き方に、不満を感じているかもしれません。

しかし、本当に世界の人がすべて同じように不満を抱えて働いているでしょうか? 真実はわかりませんが、一方で、そこから何かを学ぼうと、乗り越えようと一生懸命に生きている人もいます。

コロナ禍、不安や恐れから、そのはけ口のような形でパワハラが増えているという話をよくご相談をいただきます。大事なことは、今の状況下において明日どうなるか不安になり他人に八つ当たりし、他責になるよりも、今日、今、自分に与えられた役割において何ができるか、そこ意識を向けた方が意外にまだやれること、あるいは、そこに未来への「楽しみ」を見出せるかもしれません。

皆さんも、この詩から静かに何かを感じとってみてください。

そろそろ、見えない先に妄想を膨らませ、いたずらに不安がって
ネガティブな気持ちで心をすり減らす毎日。

そんな心の無駄遣い、止めにしませんか?

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#管理職
#マネジメント
#ハラスメント

流行より、同調圧力がしんどい ― キメハラ(鬼滅の刃ハラスメント)ヤメレ!

「キメハラ」されたことありますか?

先日、「鬼滅の刃ハラスメント」を略した「キメハラ」という言葉がネット上で話題となっていました。あるテレビ番組でコトバが作られたことが発端のようです。

鬼滅の刃の映画を見ていない人に対して、見ることを強制したり、鬼滅の刃が嫌いな価値観の人を否定したりといった言動のことを指しているとあらゆるネットニュースで話題になっていました。

「キメハラ」という言葉が流行る前から、すでにセクハラ、パワハラといったハラスメントの言葉は高校生や中学生でも知っている時代になりました。一方で、今年、私は仕事で高校生への課外授業の一環として直接、彼らにハラスメントについて伝える機会がありました。その際、集まった学生にハラスメントの意味を聞く機会がありました。彼らは部活や学校生活での「いじめ」のことを「パワハラ」と本気で理解している人が非常に多いことが分かりました。まだ働いた経験がありませんので、知らないのも当然です。

このようにハラスメントの正しい定義が理解されない状況で、ネットニュースに触れた学生が「キメハラ」という言葉に触れてインプットされ、ぼんやりハラスメントの意味を分かった状態で就職し、皆さんの会社にも入社してくるのです。

 言葉のハラスメントごっこは卒業

 あなたもネット上でハラスメントの種類を検索すると、なんと、50個とも60個も存在すると言われ、その多くはメディアなどが作った造語であり、法律で定義された言葉ではありません。飲み会の席で「言葉遊び」に使うならご自由にして頂きたいのですが、例えば、職場で本当に上司からの性的な言動で困っている女性を目撃したときに、いい大人がほろ酔い気分で「これはアルハラなのか?それともセクハラなのか?」議論することはナンセンスでしょう。ハラスメントの法的な定義が正しく理解していれば迷うことはなく、困っている人を助けることができるのですから。

 最近、企業の研修担当者と会話をしていても、「もう○○ハラスメントって止めて欲しいですよね」という会話もよく耳にします。大分前になりますが、「アルハラ」(アルコールハラスメント)という造語が広まった頃には「そんな言葉もあるんだねー」と職場のハラスメントあるあるのネタになっていた時期もありました。今思えば懐かしいものです。しかし、さすがに、なんでもかんでもハラスメントとネーミングして話題をつくる社会の状況に辟易しているのです。辟易しているくらいならまだいいのですが、今回の「キメハラ」ように、そもそもハラスメントの言葉を正確に理解しない状態で、「キメハラ」といったハラスメント風の言葉が流行ることは、はっきり申し上げて上司からすればいい迷惑なのです。

実は、今、職場でハラスメントの正確な意味をしらない若手が深刻なハラスメント問題を水面下で引き起こしていることをご存知でしょうか?具体例をご紹介しましょう。

「新人同士の無視はパワハラです」

ある会社では毎年、内定者同士でLINEグループを作ることは当たり前。入社後、新人研修期間中に、知らぬ間に仲の良いメンバー限定のグループラインが出来上がりました。A君は不思議と自分だけが同期の飲み会や遊びに誘われないことから、別のLINEグループの存在に薄々気づいたのです。


 いわゆる仲間外れ。慣れない通勤と研修に疲れ果て、恥ずかしさから人事部に相談もできません。気がつけばランチはいつも一人ぼっち。同期とは会話もできません。パワハラの定義など知らない他の新人はこの状況がパワハラに当たる行為など認識もないのです。

A君は入社1ヵ月後、同期の誰にも言わずに退職しました。LINEを使ったことがない人事部長は想定外の出来事に正直驚きを隠せませんでした。翌年から新人にハラスメント研修を実施することになりました。新人でも同僚同士のいじめ、無視といった行為はパワハラになるため、許されない行為であることを伝えたのです。

「上司がお客様の前の失礼な態度を指導したらパワハラ!?」

 ある会社の営業部では、新人を営業同行させてセールスのイロハをマンツーマンで丁寧に教えています。新人のA君は、もともと物怖じせず、どんな世代ともすぐに仲良くなれる性格で、セールストークも上手く、商品の理解も早い。リーダーも期待しているのだか、一つだけ悩みがありました。相手が部長でも社長でも「マジヤバくない?」「この商品イイっすよ」「それキモイんだけど」と、言葉だけが学生のノリなのです。困ったリーダーは毎回それとなく商談が終わるたびに注意していました。

 ある日同様に注意をした際に彼から、「あの、俺だけなんでそんなに何度も何度も注意するんですか?俺の個性っすよ。あの、執拗に注意するのはパワハラだって知ってますよね。出るとこでますよ」「おまけに、営業マニュアルもないじゃん、この会社。何が『ウチの会社は教育が充実してる』って採用担当は嘘ばっかり」と睨まれました。


 「パワハラ」の四文字にビックリしたリーダーは慌ててしまい、次回から一切注意することをやめてしまったのです。ある日、帰り際に、とあるお客様からリーダーだけ呼ばれ、「あの若手、いくらなんでも態度が悪いんじゃない?このままではお取引はお断りするよ」と注意されたのです。その場でリーダーは血の気が引いたとのことでした。

あなたの「不平不満」はパワハラではない。

 このように、上司の正しい仕事の指示命令や指導注意に対して、疑問や不信感、反発を感じた部下が「パワハラっぽい」ですよね、ということばで口撃してくる状況が今問題になっているのです。講義では、あなたが上司に対してパワハラという言葉を本気で使いたければ、その上司の行為は懲戒処分にあたる行為あたるとみなしますよ? 上司は本当に懲戒処分に該当する行為をしたのですか?それとも、あなた自身の不平不満ですか? 口に出す前に、もう一度よく考えて言葉を使いなさいと指導しています。会社に就職した以上、社会人のコトバの重みが全く異なることを理解させたうえで、雰囲気で軽々しく、その場の感情に任せて「パワハラ」という言葉を使うとあなたの信用を失う可能性もありますよ。だからやめなさい。」とキツク伝えています。

入社初日からパワハラ研修をする企業側

 パワハラの定義を理解していれば、決して難しいことではありません。会社の様々な規則や、ハラスメントの正しい定義、正しい意味を理解すれば、このようなことは起きません。

 新入社員が入社した時点で、パワハラ研修を行う会社がここ数年で本当に増えてきました。どんなに管理職が忙しいなか、ハラスメント研修を学んで、正しい指導をしても、相手方から自分勝手に理解している「パワハラ」という言葉を乱発されることに、上司も正直辟易しているのです。迷惑なのは、ハラスメントの定義も知らない彼らにそのとき悪気はなく、上司に不平不満を表す便利な言葉のひとつ、くらいにしか思っていない人もいるのです。「それってキメハラ」ですよね、と上司に言っているのと同じ感覚なのです。

上司から炭治郎へのお願い

あっ、炭治郎さん、その刃で「ハラスメント言葉遊びの鬼」を討伐していただけますか?ハラスメントの言葉でブームがおきる状況を放置して、若者にへんな言葉が刺さると、上司は鬼以上に、本当に困っているんです!

キメハラ ヤメレ!

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この記事を書いた人

藤山晴久
株式会社インプレッション・ラーニング 代表取締役
ハラスメント研修プランナー/講師/産業カウンセラー
企業の管理職が「ハラスメントを恐れて部下指導ができない」という悩みを解決する研修を専門とする。
アンダーセンビジネススクール、KPMGあずさビジネススクールにて法人研修の企画営業マネージャーとして、一部上場企業を中心にコンプライアンス研修、ハラスメント研修を企画。
2009年、株式会社インプレッション・ラーニングを設立。
企業研修プランナーとして、管理職向けハラスメント研修を中心に活動し、研修講師としても登壇。
年間約200件の研修を企画・実施し、これまで約30万人以上が受講。

最後までお読みいただきありがとうございました。

ハラスメントは、特定の個人だけの問題ではありません。 
社会の変化、世代間の違い、そして組織の文化の中で生まれるものです。
このブログでは、社会・組織・個人という三つの視点から、
ハラスメントの背景や構造について考えています。
職場には、「わかっているはず」という思い込みや、
言葉にしなくても伝わるはずだという空気があります。
しかし、ときにそれは人を追い詰める
「以心伝心の暴力」 になることもあります。
このブログでは、そんな職場にある“見えにくいズレ”をほどきながら、

よりよい対話と関係を生み出すヒントを発信していきます。
職場の「わかっているはず」を、言葉に変える。
そんな思いで、このブログを書いています。

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